一般社団法人
日本細胞生物学会Japan Society for Cell Biology

Vol.25 March, April & May (1) 会長退任に際して

目加田英輔 (大阪大学微生物病研究所)

3月末日をもって会長を退任し、貝淵弘三新会長に引き継ぎました。2年間の在任中、大きな支障もなく無事に貝淵会長にバトンタッチができたことに安堵しております。在任中に幹事を務めていただきました貝淵副会長、大野博司先生、古瀬幹夫先生、原田慶恵先生、事務局の国料尚子様にお礼申します。

さて会長就任の挨拶の中で、私は細胞生物学会の課題として、1)魅力ある学会作り、2)財政収支の改善、3)CSFの更なる強化、4)法人化、を挙げさせていただきました。1)と2)については、私の力不足でほとんど何も新しい取り組みをできずに終わってしまいました。3)のCSFの更なる強化についても、私自身はほとんど貢献できていませんが、貝淵編集委員長を始め編集委員の方々の努力でCSFに掲載される論文のクオリティーは年々高いものになってきています。CSFでは毎年優れた論文にCSF awardを出して表彰しておりますが、ここ最近のCSF award候補となる論文は本当に優れた論文ばかりです。したがって、CSFの今の課題は、現行のクオリティーを落とすこと無く、掲載論文数を多くすることだと思います。会員の皆様の更なる協力をお願いしたいと思います。

最後に法人化について触れたいと思います。日本細胞生物学会では、平成23年度より法人化の検討を開始し、平成25年度総会・評議員会において、本会を一般社団法人として法人化することが決定されました。私は会長在任中にせめてこれだけでも実行したいと考えて、新法人の検討、定款案・細則案の作成に携わってきました。現在会員の皆様に提示中の定款案・細則案が今年度の総会・評議員会で承認されれば、今年の秋から本会は一般社団法人として生まれ変わります。なお、定款案・細則案の作成に当たっては、法人化によって運営方針が大きく変わることができる限り少なくなるように留意して作成しましたが、法人法を遵守した運営ということで、法人化後はこれまでよりも厳密な学会運営の必要が出てくることをご理解下さい。一方、任意団体から法人格を持った団体となることで、これまで実施が困難であった事柄が可能となってきます。税務処理をきちっと行えば、収益事業も可能です。会費や大会参加費の徴収方法としてクレジットカードによる支払いも可能となります。学会を大きく発展させるプラットフォームは整ったと言えると思います。会員の皆様、あるいはこれから細胞生物学会を運営される執行部の皆様の叡智を結集し、斬新な企画で細胞生物学会が大きく発展することを期待しております。


(2014-06-16)

日本細胞生物学会賛助会員

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