一般社団法人
日本細胞生物学会Japan Society for Cell Biology

Vol.28 January (1) CSFは変わり続けます

大野博司 (理化学研究所統合生命医科学研究センター)

明けましておめでとうございます。

以前にも非公式なお声かけはあったものの、「今ちょっと大変な件があり、それが片付いたらお引き受け致します」、などと言って何となく逃れていましたが、今回は昨秋のCSFの改革もあり、編集長として学会員の皆様にその説明をする責務がある、と言うことで、ついに筆を執ることにしました(実際にはパソコンに向かってキーボードを叩くわけですが)。本来なら、巻頭言という形ではなく、編集長からのご挨拶として皆様にお知らせすべきところですが、お許しください。

CSFはこれまでもオープンアクセス誌として、誰でも自由にオンラインでCSFの論文を閲覧し、またPDFをダウンロードできていましたが、論文の著作権を著者から学会に委譲していただいていたため、本当の意味でのオープンアクセス、すなわちゴールドオープンアクセスではありませんでした。しかし、最近イギリスを中心に欧州では、公的資金による研究費の補助を受けた研究の公表はゴールドオープンアクセス誌にしなければならない、という動きが加速しているようです。そこでCSFとしても、この動きに対応して欧州からの投稿を受け入れる体制を整えよう、ということで、昨年10月1日以降に投稿された原稿から、ゴールドオープンアクセス化することになりました。ゴールドオープンアクセスとは、著作権は著者が保有し続けるが、論文の読者は、アカデミアのみならずコマーシャル目的であっても、その内容を自由に使用・配信・再掲できる、というものです。ゴールドオープンアクセスはPLOSの雑誌群やNature Communicationsが採用しています。

このほかにも、CSFを掲載するJ-STAGEのCSFのウェブページのプルダウンメニューもユーザーフレンドリーな形で投稿しやすいように一新しました。また今後も、長らく入れ替えの行われていなかったInternational Editorial Boardの更なる充実も予定しています。CSFのインパクトファクターは、2010年には3.265と国内の学術誌の中でも屈指のレベルに到達しましたが、その後は浮沈をくり返し、2014年には1.684でしたが、2015年には1.969とやや上昇に転じています。私が編集長に任命されて以来、reviewの掲載にも腐心し、CSF論文賞や大会での若手優秀発表賞の受賞者にも執筆を依頼しております。

学会の財務状況が逼迫する中、それまで無料だった論文掲載料を2014年9月からやむなく10万円としたことにより、投稿数は2013年の23から、2014年には17、2015年13(うちreviewは2)と落ち込みましたが、2016年には23(うちreviewは8)と持ち直してきています。CSFは言うまでも無く日本細胞生物学会の学会誌ですので、学会員の皆様にかわいがっていただき、育てていただきながら伸びていきたいとおもいますので、今後ともよろしくお願い致します。


(2016-11-21)

日本細胞生物学会賛助会員