一般社団法人
日本細胞生物学会Japan Society for Cell Biology

Vol.21 April,May & June (1) 会長退任にあたって

西田 栄介 (京都大学大学院生命科学研究科)

 中野前会長の後を受け、2年間の会長職をなんとか無事に終えることができましたことを、会員みなさまのおかげと感謝しております。中野前会長の強いリーダーシップのもとで、細胞生物学会は若手研究者が自由闊達に活動する学会を目指していたと思いますが、私もその路線を踏襲してきたつもりです。生命科学系の学会は、極めて大きな学会から中小の学会に至るまでその方向を模索しているのが現状だと思います。とりわけ、細胞生物学会のような中程度の規模の学会においては、学会としてのカラー(特色)を出すということと、ある程度の規模の研究者が集うことの両面をいかにうまく両立させるかが大きな課題となっていると思います。さまざまな学会の中で、その存在価値が埋もれてしまうことのないよう、何かキラリと光るものがあることが絶対の条件となってくるのではないでしょうか。その意味では、現在の細胞生物学会は、ある程度ではあるけれども、外から見てキラリと光る特色が感じられると自負してよいと思います。ただ、少しずつではあるけれども、会員数が減少傾向にあることには変わりはないので、研究者相互の自由闊達な交流を進める上でも、この程度の規模は確保する必要があると私は思いますので、さらに一層、若い人へアピールすることが必要だと思います。

 私自身は、細胞生物学会で研究者としてのキャリアが鍛えられ、また、学会活動のイロハについても、細胞生物学会で教わってきており、細胞生物学会に常に感謝していますし、愛着があります。米田会長というまさに日本細胞生物学会の現在の顔ともいうべき方が会長になり、極めて喜ばしいことです。ますます学会が発展することを願わずにはいられません。ただ、中規模の学会(現状)を目指すのか、あるいは他の学会との統合も含めより大きな学会を目指すのか(学会を大きくするということではなく、統合することにより学会数を減らすことに意義がある)は、今後さらに議論されるべき課題だと思います。

 米田新会長にエールを送り、退任のあいさつとしたいと思います。


(2010-07-08)

日本細胞生物学会賛助会員