一般社団法人
日本細胞生物学会Japan Society for Cell Biology

「海外研究室だより」Vol.3 ウィスコンシン便り

日暮 卓志 (Elizabeth Craig研究室, Department of Biochemistry, University of Wisconsin-Madison)

・特定領域研究「タンパク質の社会」ニュースレターから転載(2008-10-01掲載)

 英会話も覚束ないまま強気に渡米して、当初はアメリカのカルチャーや食べ物の違いに面食らい、相手の話す英語が全く聞き取れず、かつ自分の話す英語のあまりの通じなさに自失呆然としつつも、現在はなんとかサバイバルして滞米5年目を迎え、アメリカ中西部のウィスコンシン州での生活をエンジョイしつつある今日この頃である。日本で仕事をしていた頃は、精製した蛋白質を使って、フォールディング反応、アミロイド線維形成機構、そして分子シャペロンGroEの機能について物理化学、生化学的に解析していたが、渡米を機に手法をがらっと変えて、出芽酵母細胞内での酵母プリオンの伝播に関与する分子シャペロンHsp70/40の役割について、遺伝学、細胞生物学、分子生物学、生化学、そして最近はマイクロフルイディクスの手法も取り入れて解析している。そのため仕事面でも、実験の進め方や手法の違いにとまどいつつも、一人で一通りの仕事をこなせるようになってきたと多少自信が持てるようになってきた今日この頃である。以下、ウィスコンシン州、Craig研究室、筆者の最近の研究、そして英会話について簡単に紹介する。


ウィスコンシンって??
 ウィスコンシンと聞いてピンと来る方は少ないのではないだろうか。ウィスコンシンはアメリカ合衆国の州の一つで、中西部とよばれる地域にある。州東部は五大湖の一つであるミシガン湖に接し、北は五大湖の一つであるスペリオール湖を挟んでカナダ国境と接している。西はミネソタ州とアイオワ州にミシシッピ川を挟んで接し、南は全米で第3位の大都市シカゴのあるイリノイ州に接している。車のナンバープレートに「America’s dairy land」と記されているように酪農が主力産業で、ちょっと郊外に車を走らせただけでも、なだらかな丘が続く草原に牛を放牧している風景がそこかしこにみられる。州最大の都市はMilwaukeeで、人口50万人ほどである。ここには日本でもおなじみのバイク会社Harley-Davidsonの本社や、大リーグに移籍した野茂が一時期在籍していた野球チーム・ブリュワーズのホーム球場がある。
 ウィスコンシンの緯度は北海道と同じくらいであるが、内陸であるため非常に乾燥している。カナダと国境を接していることからも容易に連想されるように、冬が長い。積雪はそう多くないが、非常に寒い。ウィスコンシン南部では、-10℃くらいが通常の気温で、ごく普通に-15℃くらいに、時に-25℃、つまり制限酵素を入れておくフリーザーくらいまで下がることも、ひと冬に数回ある。そのようなときは、外で呼吸をすれば鼻の穴が凍った感覚があり痛いのはもちろん、肺にさえ痛みを感じる。さらに、車のドアが凍結して開かなくなったり、車によっては、逆にドアが閉まらなくなったりする。筆者は閉まらなくなった運転席のドアを片手で押さえながら車を運転したことがいままでに数回ある。この時期は外を出歩く人は少ないが、防寒をしっかりすれば、パウダースノーの積もった自然公園でクロスカントリースキーや厚い氷の張った湖でアイスフィッシングを楽しむこともできる。室外は非常に寒いが、室内は北海道の家屋と同様、建物の防寒と暖房がしっかりしており、半袖で過ごすことができる。厳しい冬を越した後、5月の新緑の季節を迎えると、一面茶色い枯れ木の森が一挙に芽吹き、生命感あふれる緑の森に変わる様は厳しい冬を乗り越えた後だけに非常に感動的である。厳しい冬とうってかわって夏は非常に快適で楽しい季節である。気温が30℃を越えることもしばしばあるが乾燥しているので、いたって過ごしやすい。緯度の関係から、夏は9時半くらいまで明るく、加えて時計を1時間進める夏時間を採用しているので、仕事が終わってから、たっぷりアウトドアのアクティビティを楽しむことができる。また、この時期はファーマーズマーケットや野外コンサートなど、屋外で行われるイベントが目白押しに催される時期でもある。
 州都は、メンドータ湖とモノナ湖という2つの大きな湖を隔てる地峡に開けた、人口20万人ほどの都市Madisonで、州議会と大学からなる街である。ここMadisonには、筆者が仕事をしているウィスコンシン大学Madison校がある。渡米することが決まったときに、Madisonに行くと周りの人たちに伝えると、「マディソン郡の橋のあるところでしょ?」とたいていの人に聞かれたが、残念ながら実際のマディソン郡の橋は隣のアイオワ州マディソン郡にある。Madisonは、毎年格付けされる全米でもっとも住みやすい都市ランキングで、中西部で最も住みやすい都市にしばしば選ばれるそうである。こぢんまりした街ではあるが、必要なものはたいてい手にはいるし、小さいながら日本人経営の日本食料品店もあり、生活には困らない。Madison校のキャンパスはメンドータ湖に面した場所にあり、とても広いので歩いて端から端まで行くには、1時間はかかる。湖沿いに遊歩道があり、湖を眺めながら木立の中を散策するのにちょうどよく、ウィスコンシンにもともと自生している植物が生え、夏に盛んに色とりどりの花を咲かせてきれいである。またキャンパス内で様々な動物がみられ、野生のリス、ウサギ、カナダガンをはじめ、時期や時間帯によっては野生のツル、アライグマ、モモンガ、七面鳥なども見ることができる。


Craig研究室
 筆者の所属するCraig研究室は、4つあるBiochemistryのビルのうち、一番新しいビルの4階にある。Biochemistryには現在全部で40近い研究室が所属しており、筆者のボス、Elizabeth Craig(以下、ベティ)が学科長を務めている。Biochemistryには、当然ながら生化学を主な解析手法にしている研究室が多いのだが、バイオインフォマティックス、計算機科学、構造生物学(NMRと結晶構造)、ケミカルバイオロジー、分子生物学、細胞生物学など生化学以外を主な解析手法としている研究室も多く、モデル生物として大腸菌、酵母、線虫、ショウジョウバエ、アフリカツメガエル、マウスなどが使われている。研究分野は多岐にわたり、研究手法も多様である。過去には、遺伝暗号を解いて1968年にノーベル賞を受賞したKhoranaが教官として在籍し、まさに暗号解読の仕事をしたし、F1 ATPaseの回転説を唱えて、1997年にノーベル賞を受賞したBoyerが大学院時代を過ごした学科でもある。
 Craig研究室は、現在、ポスドク8人、院生5人、テクニシャン1人とラボマネジャー1人にベティを加えた合計16人で、学科内では大所帯の研究室の一つである。ちなみに16人のうち、半数の8人が女性である。学生はアメリカ人4人に日本人1人(吉田賢右研究室出身の林くん)でアメリカ人主体であるが、学生以外は国際色豊かで、インド2人、韓国2人、日本1人、少し前まで中国2人、スペイン2人、ドイツ1人、ポーランド1人のポスドクや客員教授がいた。ポトラックパーティ(一品持ち寄りのパーティ)をすると各国の料理が楽しめ、おいしいものに出会うことも少なくない。そういうときは作り方を教えてもらっている。
 ベティは、1970年代にUCSFでポスドクをしていたときにショウジョウバエの唾液腺を用いた熱ショック応答の研究を開始し、1978年にウィスコンシン大学に自分の研究室を立ち上げてからも、引き続き熱ショックで誘導される蛋白質、特にHsp70/40に注目して現在まで研究を続けてきている。1984年に、生物の系統としてかけ離れているショウジョウバエと大腸菌のHsp70がDNAと蛋白質レベルで相同性が高いことと古細菌、酵母など他の生物にもHsp70遺伝子があることを示し、Hsp70が生物にとって進化的によく保存された普遍的な重要な遺伝子であることを示した論文は、彼女の業績のなかで特に重要なものだろう。現在は出芽酵母の細胞質とミトコンドリアに局在するHsp70/40の研究をしている。以前はHsp70の研究をしていたが、ここ数年はHsp70よりもはるかに多様化しているHsp40により注目して、その機能解析を遺伝学、分子生物学、生化学的手法をうまく組み合わせて解析している。最近の傾向として、マイクロアレイや酵母の遺伝子欠損株ライブラリーの網羅的解析といった総体的な視点からの解析、蛍光蛋白質を使った細胞生物学的な解析、あるいはNMRや質量分析と重水素交換を用いた構造情報の解析など、ベティの研究室でいままで行われていなかった手法を積極的に取り入れる傾向にある。ノウハウが蓄積されていない新規な実験手法や測定に高額の投資を必要とする測定法は使わず、よく使いこまれてノウハウが充分蓄積されている、確実で、どこででもでき、だれがやっても再現性がある手法を使って解析するのを好んでいるように感じる。また、手の込んだ実験系も好みではなく、単純で明快な実験系を使うことを勧められる。
 毎週一回、ランチを食べながら、研究室セミナーを行っている。演者は一人で、質疑応答を含めて1時間半ほどかけて、その人の研究分野のバックグラウンドを紹介するイントロから始まり、うまくいった実験だけではなく、失敗した試みも含め、今後の展望を提示しながら、経過発表を行う。このセミナーには、3〜4ヶ月に一度順番が回って来る。研究室の他の人たちの意見をまとまって聞くことができる非常によい機会であると同時に筆者にとっては、英語の上達具合を測るいい機会でもある。現在いるポスドク8人のうち筆者を含む5人が、ベティの研究室に来て初めて酵母を使い始めた人たちで、それ以前は結晶構造解析、酵素学、物理化学、細胞生物学など、遺伝学とは無関係の分野でシャペロン以外の研究を行っていた人たちである。そのためものの見方が様々で、ディスカッションでは様々な角度からの意見が飛び交うし、例えば細胞生物学的な仕事をしたいときは、その分野の出身者に適切なアドバイスをもらうことができる。いまでは英語での発表にだいぶ慣れ、伝えたいことがかなり通じるようになってきたし、英語の質問の意味をその場で理解し、適切な回答をその場で英語で返せるようになってきたものの、渡米後5ヶ月目に初めてセミナーで発表したときは、渡米前に打ち合わせていた研究内容について発表したにもかかわらず、セミナー後にベティから非難をたっぷり含んだ口ぶりで「あなたはいったい何をやりたいの?」と聞かれたときは愕然とした。議論の際、英語の不自由な筆者に対してはみな気を遣ってくれて、ゆっくりめの英語を話してくれるが、いったんアメリカ人同士で議論が始まると、会話のスピードが恐ろしく速いだけでなく、知らないフレーズやスラングがぽんぽん飛び出して、途中で議論についていけなくなる。そう言うときは、議論が一段落したところを見計らって、結論を聞くことにしている。この研究室全体のセミナー以外に、テーマの近い人たちとベティで週一回行う経過発表がある。これもランチョンセミナー形式である。このサブグループミーティングでは、実験方法や方向性について、じっくりと議論する。どの手法が一番早く確実な結果を得られるか、その実験にかける時間とコストに見合った結果が得られるか、どのような試料が必要でどうやって実際の実験を行うかなどや、すぐ次の展開はどの方向に向かえば適切であるのかなどみっちりと議論することになる。このミーティングをすることで、横道にそれる実験や無駄な実験や間接的な結果しか得られない実験が除かれ、目標に向かってどうしても必要で確実、かつ解釈が明瞭な実験のみが残される。ベティはポスドクや学生と一緒になって実験や次の方向について考えるのが大好きで、ポスドクや学生が自分で勝手にどんどん実験を進めてしまうのを好まない。アメリカ人は、特に学生は、午後3時半くらいからどんどん帰宅し、筆者が6時まで研究室に残っていると最後の一人になってしまうのだが、みな効率よく結果を出していく。どうして効率よく結果を出していけるのか不思議だったのだが、その理由は、研究室にいる間に遊んでいることはなく、ものすごく自分の実験に集中していることと、実験の無駄を省く議論が行われるサブグループミーティングがあることにその大きな理由がありそうである。アメリカ人には、「よく学び、よく遊べ」という言葉がぴったりと当てはまるかも知れない。Craig研究室では、このように議論をしっかりしながら、Hsp40/70の機能を解明するべく、日夜(アメリカ人は早々に帰っていくので、日だけ?かも)研究に励んでいる。


酵母プリオンの伝播におけるHsp70/40の役割
 ここでは、筆者が最近行っている研究をかいつまんで紹介する。出芽酵母にもGln/Asn残基に富むプリオン様蛋白質が数種類知られており、これらはプリオン研究の簡便なモデルとして使われている。特に[PSI+]、[URE3]、[RNQ+]とよばれる3種類の酵母プリオンは、よく用いられる代表的な酵母プリオンである。プリオン状態では、酵母プリオン蛋白質が凝集体を形成することで、本来の活性を失い、その結果が酵母の表現型として現れてくる。このプリオン状態は、自発的に伸長したプリオン凝集体が分断され、複数の断片となり、細胞質に拡散し、そして拡散した断片が再び伸長して大きな凝集体を形成するということを繰り返しながら安定に維持されている。断片が出芽の際に拡散により娘細胞に伝播されることで、子孫細胞に安定にプリオン凝集体が伝達される。つまり断片化はプリオンが子孫細胞に安定に「遺伝」するために必須な反応である。AAA+ ATPase Hsp104が、すべての酵母プリオンの凝集体維持に関与していることが知られているが、少なくとも[PSI+]については断片化に働いていることが知られていた (Kryndushkin et al. J Biol Chem 278: 49636, 2003)。Craig研究室の以前の結果から、酵母プリオンの一つ[RNQ+]の伝播には、すでに知られているAAA+ ATPase Hsp104以外に、Hsp40であるSis1も必須であることが判明していたが (Sondheimer et al. EMBO J 20: 2435, 2001: Lopez et al. Mol Biol Cell 14: 1172, 2003)、その役割は不明であった。
 そこで、筆者らは、Sis1がプリオンに対していったい何をしているのかを知るため、TET offシステムを用いて細胞内のSis1蛋白質の発現量を任意に減少できるようにして、[RNQ+]のプリオン凝集体に与える影響を、生化学、細胞生物学的な手法などを用いて経時的に調べたところ、プリオン凝集体は伸長し続けて、巨大な凝集体を形成し、出芽している娘細胞に物理的に移動しにくくなり、結果的にプリオン凝集体が子孫細胞から消失することがわかった。すでに断片化に関与することが知られているHsp104についても同様に調べると、Sis1と同様の経過を経てプリオンが解消されることがわかった。また、Sis1の機能上のパートナーであるHsp70 Ssaもこの断片化反応に必要であることもわかった。これらのことは、Sis1 とSsaがHsp104 同様に凝集体の分断化反応に関与していることを示している。そのことから、Hsp104の大腸菌ホモログClpBの脱凝集反応についてBernd Bukauグループが提案したモデルを、酵母のプリオン凝集体についてもほぼ同様にあてはめることができると考え、筆者らはSis1/Ssa、そしてHsp104が協同して、[RNQ+]のプリオン凝集体を分断するというモデルを提案した (Aron et al. EMBO J 26:3794, 2007)。
 次に、この仕事を発展させ、[RNQ+]に加え、よく研究されている酵母プリオンである[PSI+]と[URE3]についてHsp40の効果を調べた。これらプリオンにはHsp40の明らかな関与を示す実験結果が知られていない。そこで、酵母の細胞質に局在するHsp40全13種類の効果を3種類のプリオンについて網羅的に遺伝学と生化学の手法を用いて解析した。その結果、Sis1のみがこれら3種類の酵母プリオンに効果を示し、詳細な解析から酵母プリオンの分断化反応にHsp104とSsaと共に必須であることが明らかとなった。Sis1を要求する程度はそれぞれの酵母プリオンによって異なり、特に[PSI+]は他のものと大きく異なる要求性を示したが、細胞内でのプリオン凝集体の分断には、Sis1/Ssa、そしてHsp104の3つの分子シャペロンが3つのプリオンに共通して分断化に協同して働くことがわかった (Higurashi et al. 投稿中)。精製した蛋白質を用いた生化学的な結果から、Susan Lindquistグループは[PSI+]はHsp104のみで分断されると主張し(Shorter & Lindquist, Science 304: 1793, 2004)、吉田賢右グループは、[PSI+]はHsp104だけでは分断できず、他の因子が必要であると主張している (Inoue et al. J Biol Chem 279:52319, 2004)。今回の筆者らの結果から、[PSI+]の分断にはHsp104だけでなくSis1とSsaが必須であることが判明したことから、Lindquistグループの主張はその点において間違っているが、in vivoとin vitroの違いがあることや、詳細は省くが筆者らが今回用いた実験系では、残念なことに、その議論にはっきりとした決着をつけることはできない。
 現在は、このSis1/SsaとHsp104が関与する分断反応について、精製した蛋白質を用いた生化学解析や変異体スクリーニングなどより詳細な解析を行っている。この酵母プリオンと分子シャペロンの研究分野は、筆者が渡米した2004年当時から注目されていたものの、そのほとんどの研究がHsp104がプリオンに対して何をしているかという視点からだった。そのため、Hsp70/40に関しては、競争相手が非常に少なく昨年のEMBO Jの論文を出すまでは比較的ゆとりを持って仕事をすることができたが、昨年に論文を出して以降、状況が変わってきた。役者が特定されたことで、Hsp104に加えて、Hsp70/40もにわかに注目され、ゆっくりと仕事ができなくなった。実際、現在投稿中の内容は、シャペロンあるいはプリオン研究分野ではおそらくだれでも知っているであろうJonathan Weissmanグループと[PSI+]に対するSis1の役割に関して結果的に競争になってしまい、ひどいプレッシャーの下で10ヶ月近く日に夜を継いで(というと言い過ぎであるけれど)仕事を仕上げた。酵母プリオンと分子シャペロンの関係は、日増しに競争が激化している非常にホットな研究領域になりつつある(と勝手に思っている)。


アメリカ英語の教材
 最後に英語の学習に役に立つと思う、筆者お勧めのアメリカ英語の解説本とリスニング用podcastについて紹介したい。筆者は当初英語特有の発音、特にアメリカ英語の発音が全く聞き取れず、会話の1割程度の単語が拾えたらいい方であったし、知らないイディオムが多すぎて、聞き取れても全く意味がわからないことが多かった。聞き取れず、しゃべれず、しゃべっても全く通じずで、意志の疎通がなりたたないため非常に苦労したが、耳が英語特有の発音に慣れリスニングが上達してきた頃から、会話らしい会話がなんとなくできるようになってきた。そして、英語特有の発音を口で再現できるように口を慣らした結果、単語をならべただけでも、今まで苦労していた会話がよく通じるようになった。このことから、まずは耳を英語の発音に慣らすことが、つぎに口を英語特有の発音を再現できるように慣らすこと(口で音を再現するのは簡単なようで意外と難しい。最初のうちは口やほおがうまく動いてくれずとても苦労した)が英会話の上達に重要であるというのが筆者が実地の体験から得た結論である。


Webster’s New World American Idioms Handbook (Wiley)

アメリカの日常生活で使われるあいさつとその返し方から、英語で頻繁に使われる、動詞と前置詞が組み合わさって一つの動詞を構成する句動詞 (Phrasal verb)の意味と使い方まで、豊富な例文と丁寧な解説で構成された厚めの本。この内容で$17は安いと思う。


English as a Second Language Podcast

Los angelsにあるCenter for Educational Developmentが作成しているfreeのESL podcast。日常の会話をもとに作成したスクリプトを中心に、単語の意味や使い方を英語で説明してくれる。ゆっくりしゃべってくれるので、聞き取りやすい。 

NPR: Science Friday

これもfreeのpodcast。Scienceに関する話題を紹介したり、議論したりする。話す速さは通常の会話程度であるし、電話インタビューなどもしばしばあるので聞き取りは大変かも知れないが、内容がScienceに関するものなので親しみが持てる。

 これから海外、特にアメリカに行こうとしている人たちや、もっとアメリカ英語を使えるようになりたいと思っている人たちに少しでも役に立てば幸いである。



日暮 卓志(ひぐらし たかし)
略歴:2001年鳥取大学大学院工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。大阪大学蛋白質研究所、高輝度光科学研究センター/SPring-8にてCOE非常勤研究員、CREST研究員の後、2004年よりウィスコンシン大学マディソン校。上原記念生命科学財団ポストドクトラルフェロー、HFSP Long-Term Fellowを経て、現在Research Associate。
研究テーマ:酵母プリオンの維持・伝播に関わる分子シャペロンHsp70/40とHsp104の作用機構の解明。
抱負:派手さはなくても、的を射た仕事をこつこつ積み重ねて行きたい。
メールアドレス:higurashi@wisc.edu
Craig研究室ホームページ




写真レジェンド
1.冬のMadison
 筆者の住む大学付属のアパート周辺。2008年1月。今年の冬はウィスコンシン州の年間降雪量記録を更新するほど雪がたくさん降った。

2.Craig研究室の窓からみたキャンパス
 筆者のデスク脇の窓から、メンドータ湖方面を望む。7月はこのように緑にあふれている。

3.ミシガン湖でのサケ釣り
 ミシガン湖でサケ釣りが楽しめる。サケはキングサーモンとシルバーサーモンの2種類。そもそもはアラスカのサケをミシガン湖に人為的に放流したものである。琵琶湖のアユ同様、海に下らずに、ミシガン湖を海がわりにして成熟し、4年後に川に遡上して産卵する。写真のサケは遡上前の成熟したキングサーモン。非常に元気で、釣り上げるまで3〜4分かかった。

4.研究室セミナー
 真ん中に座っているのがベティ。いつも昼の12時から始まる。ランチを食べながら行うランチョンセミナー形式。

5.ベンチ
 筆者のベンチ(手前)とデスク(奥)。引き出しや棚を考慮すると、日本にいたときの5倍以上の個人スペース。最初はもてあましていたが、現在は酵母のプレートをはじめ、試薬やら道具やらが所狭しと並んで、広いスペースを有効利用(?)している。
(2008-10-01)

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